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臨床歯科を語る会は全国のスタディーグループや臨床を真面目に考える先生方の集まりです。駒場エミナースというホテルとホールを貸し切り、ほとんどの参加者がこのホテルに泊まり込みます。帰りの足を気にせずアットホームな雰囲気で夜遅くまで酒を飲みながら臨床の話や日頃の悩みを話します。今、ホットな話題になっていることから斜に構えて最近の歯科界はおかしいよという話まで枠にとらわれない自由なディスカッションが行われています。
会員数300名という大所帯でこんなざっくばらんな会が他にあるでしょうか?
それがわれわれ会員の誇りです。





2006年会場
駒場エミナース





前夜祭
金曜日の晩、三々五々各地から会員が集まり前夜祭が行われます。
最初は立食のパーティー形式、場所移して座敷で各地方の先生方が持ち寄った自慢の酒で夜遅くまで1年ぶりの再会に話がはずみます。










1日目
実行委員長の挨拶。
1年間実行委員の先生方とともに準備してきたプログラムが滞り無く進行するように祈りをこめた挨拶です。 臨床歯科を語る会は歯科医による手作りの会です。




新人発表
若手の先生に大舞台での発表の機会を与える臨床歯科を語る会ならではの企画です。決められた時間、決められたショット数で自分の臨床を相手にわかりやすくまとめていくことは大変勉強になることです。今年の司会は包括歯科医療研究会の森本先生にお願いしました。各発表者はあこがれの先生にコメントをいただけるように指名しておきます。ここで発表した経験をステップに臨床家として大きく羽ばたくことを期待しています。


・竹田先生(包括歯科医療研究会)


・井上先生(火曜会)


・三橋先生(救歯会)


・村松先生(新潟月穂の会)






全体会
実行委員長の須貝先生(火曜会)が下川先生のピンチヒッターで「裂溝齲蝕の診断と処置方針」のテーマで発表しました。座長は松井先生(救歯会)です。きわめて基本的なテーマですが裂溝齲蝕の診断は難しく解決策としてDファインダーを用いた象牙質齲蝕の診断法が紹介されました。丸山先生(0倶楽部)からフッ素などで再石灰化がおこり裂溝だけに齲蝕が進むパターンが最近は増えてきたという見方の違う意見も出ました。

・須貝先生(火曜会)


・丸山先生(O倶楽部)






ランチョンミーティング
お昼は弁当を食べながら先生方の臨床以外の話を聴く時間です。今年は黒田先生(救歯会)に趣味のスキーの話、永田先生(KDMプレミ アム)に移転開業記の話をしていただきました。
・黒田先生(救歯曜会)


・永田先生(KDMプレミアム)





分科会
午後は3つの分科会が企画され、事前に登録した興味のあるテーマの部屋に分かれてディスカッションしました。「パーシャルデンチャーの設計に苦慮する症例」を担当した鷹岡先生(火曜会)壬生先生(救歯会)。
・鷹岡先生(火曜会)、壬生先生(救歯会)






「インプラントの上部構造について」の担当は法花堂先生(救歯会)、 座長役は西原先生(救歯会)





「前歯部歯冠補綴の経過と隣接面形態」を担当した依田先生(新潟月穂の会)楡井先生(NDの会)、発表の山田先生(新潟月穂の会)







テーブルクリニック
1日目の最後はテーブルクリニックです。発表する先生が臨床のコツやツボ、秘伝のテクニックなどを教えてくれる若手への教育的番組です。こんなことまで教えてくれるの?というような内容ばかりで一カ所にしか出られないのが残念です。聴けなかった番組はDVDでどうぞ(会員限定)。


「人を診るー患者さんとのよりよいコミニケーションを築くために」というテーマで話していただいた征矢先生、若林先生(CDC)両先生の医院で工夫し構築してきたシステムなどを惜しげもなく披露していただき若手の先生には大変勉強になりました。



「顎運動測定の実際と臨床応用〜作業側顆頭の運動から〜」をデモをしながら話していただいた斉藤先生(剱の会)沢山の機材を持参され難しい顎運動を解析されました。この分野に興味のある先生にはたまらない話題になりました。



「26年に渡る歯髄保存への試みと3Mixによる歯髄保存法」をお話いただいた今井先生(水戸歯科臨床懇談会OB会)長年にわたる今井先生の保存治療へのこだわりを具体的に解説していただきとても参考になりました。



懇親会
今日一日沢山の話を聴いて若手の先生の頭の中はグチャグチャです。この後は懇親会、理解できなかった点、疑問に思った点など 発表された先生に聞くチャンスです。また発表した先生は自分の発表を他の先生方に評価していただく場です。



最初の挨拶は大会名誉会長の金子先生です。夏はクールビズ、来年から懇親会はネクタイやスーツは禁止という臨床歯科を語る会にふさわしいご挨拶でした。



乾杯のご発声は菅野先生、年齢では金子先生の次になってしまったということでしたがまだまだお若く声高らかにカンパーイで宴の始まりです。



各テーブルで話は盛り上がります。今年はチョット料理が物足りなかったようで育ち盛りの若手の先生には申し訳ありませんでした。



2次会
2次会は場所を変えてまた座敷です。ここでも野嶋先生(救歯会)、松永先生(KDM)、松島先生(救歯会)、岸本先生(包括歯科医療研究会)の移転開業、新規開業の話があり盛り上がりました。肴は熊本KDMの先生からの馬刺しです、調理場では松田先生と布山先生がが包丁を入れ刺身にしていきます。この後はエンドレスとなりますが、明日もまだ学会はあります、あまり飲み過ぎないように。
・松島先生(救歯会)


・松田先生と布山先生











2日目、全体会
2日目の全体会は東京歯科大学微生物講座助教授石原和幸先生による「侵襲性歯周炎を考える」です。昨晩の飲み過ぎか出足は悪く開始直前にやっと会場が埋まるという状態でしたが松田先生(KDM)の座長で会が始まりました。まず松田先生が臨床で経験した侵襲性歯周炎の症例を数例だしその特長と経過を示しながら問題提起を行いました。この問題提起の内容は前もって石原先生にお知らせしており松田先生が2度上京し石原先生のもとを訪れ準備してきた甲斐あって、現在解っていること解らないことを明確に分け臨床家にわかりやすく講演していただきました。石原先生と松田先生は東京歯科大学の同級生でした。
・石原先生講演

・松田先生(KDM)







総合司会と懇親会の司会をお願いした牛島先生(KDMプレミアム)弁舌爽やかな司会で臨床歯科を語る会が格調高く進行しました。




臨床歯科を語る会は歯科業界の皆様にも支えられた会です。多くの業者に展示をしていただき会場の雰囲気を盛り上げていただきました。全体 会や各分科会の聴講はもとより懇親会にも参加していただいています。懇親会で受ける質問は歯科医より鋭かったりして業界の方々と歯科医の遠慮のない会話がはずむのも臨床歯科を語る会ならではの光景です。



以上で第26回臨床歯科を語る会は終了です。今年参加されなかった先生がたでご興味を持たれた先生はこれから編集作業に入る事後抄録で詳細をご確認下さい。実行委員はすでに来年の企画を練っており秋には第一回の実行委員会が行われます。来年も今年以上の企画を考えていきたいと思いますのでより多くの先生がたのご参加をお待ちしております。