【要旨】
患者:58歳 女性 職業:タクシーの電話当番
初診日:2008年1月
主訴:右上がぐらぐらして抜けそうで心配。右下もブラッシング時出血する。抜かないで治してほしい
歯式:

【要旨】
患者さんは、右上2番の歯が、動揺しており、今にも抜けてしまうのではないかと、心配されていました。また、ブラシング時の右下2番3番間の歯肉からの出血も、気にされていました。
左下6番 右下7番にも、歯周病由来のX線透過像が認められ、歯周治療の必要性があると考えました。
まず、患者自身によるプラークコントロールの大切さを感じてもらった後、スケーリング ルートプレーニングを行いました。深いポケットの残った右下3番 右上2番 遠心根の抜根を予定した左下6番根面が、複雑だった右下7番においては、歯周外科を行いました。
歯周治療後、補綴治療まで終了したが、右下7番舌側の複雑な根面形態から、プラークコントロールの難しさが残ってしまった。
補綴治療後、短い期間で右下7番の2次カリエスの問題が生じてしまいました。
右下7番の再治療を考える上で、歯周環境の条件を改善するために、右下7番を右下6番部に180°回転させて、移植をしました。
【まとめ】
複雑な根面を頬側にしたことで、以前よりプラークコントロールの困難さは改善されたと思われる。しかし、今後メイテナンスにおいて、注意をしていく必要があると思われます。